■掛け算のなるへそ(!)  

新入所員の顔はじめ 基準をもうけて相対的に比較することで、かなりわかりやすくなったのですが。
でも何千億とか兆の単位になると、やっぱり実感わかないんですけど・・・
どうしたら実感がわくのでしょうか?

主任員の顔ナナ そうね。特に金額はネ。自分たちの給料を基準に考えると、せめて100万円ぐらいよネ。もともと給料安いし!!!
日常的に目にする金額でも家の値段が1,000万の桁になるぐらいで、あとは実感ないわよネ。

新入所員の顔はじめ そうですよネ。1億円も10億円も1000億円も僕からしてみるとどれも大金だし、想像できませんね。
もっとも一生関係ない金額なんでしょうけど・・・。

主任員の顔ナナ そういうことネ。でもそれは個人の収入を基準に考えるからでしょ。
じゃー日本人全員が1万円を払ったら、いくらになると思う?

新入所員の顔はじめ エッーーーと。1.3億人で1万円だと・・・・。1.3兆円ですか?
主任員の顔ナナ 大正解!つまり、1.3兆円っていうのは、国民一人あたり、1万円を払った金額なのヨ。
所長の顔所長 そういうことじゃ。大きな数字などは掛け算で考えると実感がわきやすいゾ。
例えば1億=1万×1万で、1兆=1億×1万じゃから、片方を人数に、片方を金額に当てはめてみると
   1億円=1万人×1万円
   1兆円=1億人×1万円
という数字となる。
もちろん、100人が100万円でも1億円じゃナ。
初回の「カンマと桁のなるへそ(!)」で、桁の話をしたが、欧米方式だと、
   百万=千×千
   十億=千×百万
という掛け算も成り立つのじゃ。
うまく、カンマの位置を意識して、いろんな掛け算を考えると、より数字が身近になるゾ。

主任員の顔ナナ 特に大きな数字で1億は重要よ。
国家予算とか大企業の売上げなどは、この掛け算に当てはめるとバッチリよ。

新入所員の顔はじめ どういうことですか?
主任員の顔ナナ たとえば2004年の国家予算は82兆円なのよ。
これを一万円札を積み重ねると820kmの高さになって、なんとエベレストの92個分!!!といわれても とほうもない数字にしか思えないわよネ。

この金額を1.3億人で割ると、国民ひとりあたり63万円ってことよネ。
両親と子供一人の3人家庭ならば3倍の約190万円に相当するってことネ。

新入所員の顔はじめ すごーーい金額には変わりませんが、この方が実感がわきますネ。
こんなに使っていたなんて!もっと大切に使ってもらわなくては!!
主任員の顔ナナ 他にも大きな数字だとこんなのがあるわヨ。
 ・りそな銀行への公的資金は約2兆円だったから、国民一人あたり1万5千円の負担。
 ・NHKの受信料の収入が6400億円だから、一人あたり4,900円の負担。

 ・トヨタ自動車の売り上げが17兆円だから、国民一人あたり一人当たり13万円分の車を買った!
 ・NTTは11兆円なので、一人あたり8.5万円の電話代を払った!
 ・ソニーは7.5兆円なので、一人あたり5.8万円のソニー製品を買った!
 ・イトーヨーカドーは3.5兆円なので、一人あたり2.9万円の買い物をした!

新入所員の顔はじめ だんだん数字がわかるようになってきました。
所長の顔所長 どうやらだんだんわかってきたようじゃナ。
要するに数字がわかるようになるためには、
 ・カンマと桁の位置をしっかり理解し、
 ・大雑把に把握をして(有効数字2桁)
 ・自分なりに基準を設けて、それと比較をする。
 ・さらに大きい数字の時には掛け算を使う
ってことじゃ。
あとは、いろんなことに関する自分の基準をもてるように、日々勉強するだけだな。

新入所員の顔はじめ わかりました。これから日々勉強して、自分なりの基準を探していきます!



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